2024.07.24

【鈴木未来選手2023モデル】THE MIRACLE G5 (ミラクルG5) レビュー

Sora_LWD

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

THE MIRACLE G5 2BA 鈴木未来選手モデル

created by Rinker

ターゲット(Target)

1分で『THE MIRACLE GEN-5』が分かる！まとめを見たい方はコチラ

絶対女王、『鈴木未来』。今やその名は日本国内に留まらず、世界中のダーツプレイヤーが知るところとなりました。

プロツアーJAPAN LADEISに移籍し、本格的に活動を開始した2014年以降、圧倒的なプレイを見せ続け、無数の白星を積み上げてきました。
そして、2023年シーズンから、実質的な男子プロトーナメントであるプロツアー『JAPAN』へ参戦し、その中ですら強い存在感を示し続けています。

スティールダーツにおいては、2019年BDOワールドチャンピオンシップにて優勝し、世界的に名誉あるワールドチャンピオンの実績を勝ち取りました。
PDCウィメンズシリーズにおいても優勝の実績を持ち、世界のスティールダーツシーンにおいても強いインパクトを残しています。

そんな鈴木選手のニックネームは『THE MIRACLE』。その名を体現する、正に奇跡のプレイヤー。それが鈴木未来選手です。

そして、その鈴木選手使用バレル2023年モデル『THE MIRACLE GEN-5』(ミラクル5)が発売されましたので、本記事にてレビューして参ります。

ブラックコーティングのボディにイメージカラーのエメラルドグリーンが映えるクールな一品。
その使用感を徹底レビューしていきたいと思います。
是非最後までご覧ください。

Contents

ミラクル5　スペック

形状	トルピード
重量	21.5g
メインカット	リングカット縦カット
重心	フロント
レングス(バレル長)	49.0mm
最大径	7.0mm
グリップエリア径	約6.7mm
チップ規格	2BA
メーカー	TARGET
プレイヤー	鈴木未来選手
販売価格(税込)	15,800円

重量

バレル単体重量は21.5g。
ソフトダーツにおいては最重量クラスです。

カット

メインカットはリングカット + 縦カット。
細さの異なる三連リングカットのグループを均等に配置しています。

重心

重心はフロント。

およそ2mm程度、重心が前方に寄っています。

レングス

全長は49.0mm。
トルピードとして見ると長めですが、ストレートとして見ると標準的。

太さ・径

最大径7.0mm、グリップエリア径は約6.7mmです。

ミラクル5の特徴と強み

使用感はほぼストレート

一応トルピードに分類されるミラクル5ですが、使用感はほぼストレートです。
グリップエリアはテーパーがほぼ無く、傾斜を押し出すような飛ばし方はできません。

フロントエリアのわずかな膨らみによりトルピードと区分されるこのバレルですが、実質的にはストレートバレルと認識した方が良いでしょう。

スティールダーツプレイヤーにピッタリの設計

ほぼストレート形状
前重心
21.5gというハイウエイト
49.0mmというロングレングス

以上4点の特徴は、明確にスティールダーツを意識した設計となっていることが窺えます。

スティールダーツでのキャリアに重きを置く鈴木選手がこのスペックに落ち着くのは必然でしょう。

同様に、スティールダーツをよくプレイする、ソフト・スティールの両立を目指したいというプレイヤーにはオススメできるスペックです。

もちろんミラクル5はスティールver.も発売されていますので、同じモデルをソフト・スティールで揃えれば違和感なく両方のプレイができるでしょう。

THE MIRACLE G5 2BA 鈴木未来選手モデル

created by Rinker

ターゲット(Target)

THE MIRACLE G5 SWISS POINT STEEL 鈴木未来選手モデル

created by Rinker

ターゲット(TARGET)

カットの掛かりはそこそこ

メインのリングカットは掘りが中程度で、掛かりもそこそこです。

ウイングカットやシャークカットのバレルのように、カットをエンジンとして飛び出すようなタイプではなく、指の力をバレルに伝える働きのカットです。

トルピードバレルのように、形状・カットを使って飛ばすのには向きませんが、ストレートバレルの「抜く」・「転がす」ような飛ばし方に向きます。

そのため、トルピードユーザーが乗り換える候補とするには向きません。
ストレートの扱い方を体得しているプレイヤー向きでしょう。

フロントはリリースを邪魔しない掛かり

バレルフロントは少し深めのリングカットが4本施されていますが、見た目以上に掛かりは浅く、リリースで引っ掛かる要素にはなりませんでした。
リングのカドがちゃんと面取りされていて、強く掛からないように加工されています。

中指をフロントに置くプレイヤーの方も、グリップ補助としてしっかり使えながらリリースを邪魔しない、良い塩梅の仕上がりです。

コーティングが指離れをスムーズに

バレル全身に施されたブラックコーティング。
このコーティングが高いデザイン性に加え、スムーズなリリースをアシストしています。

コーティングにより、ノンコーティングのタングステンバレルよりも触った感触は”サラリ”とした手触りになっています。

磨き上げられたタングステンバレルに感じる独特の『吸い付き感』はミラクル5からは感じられません。

指にしっとり吸い付いて力を乗せるタイプのバレルとは違い、力の伝達はカットに任せ、ボディ自体は指離れに特化しています。

それにより、変に指に残ることなく抜群の手離れを実現しています。

気を付けたい点

世界女王のバレルということもあり、国内のみならず世界でも結構な販売数が見込まれるミラクル5ですが、万人にオススメできるバレルかというとそんなことはありません。

ここから、ミラクル5の弱点や気になる点、気を付けたい点を挙げていきましょう。

初心者向きではない

同じくスティールダーツを強く意識して作られたゴメス14ほどではありませんが、ミラクル5もソフトダーツバレルとして見ればかなり尖ったスペックです。

特に

21.5gの高重量
明確な前重心

上記二点などは、ソフトダーツビギナーが扱うにはクセが強いです。

初心者の方へは、バレルカタログページでお伝えしている通り、クセがなく、力が伝わりやすい仕掛けのあるものをオススメしています。
ミラクル5はいずれの要素も持っていないので、初心者やビギナークラスの方へはオススメできません。

鈴木未来選手に憧れてダーツを始める方も多数おられるでしょうが、まずはバレルカタログページから初心者の方へオススメしているものを手に取って頂きたいと思います。

前重心＆高重量で垂れる場合も

前に寄せた重心とかなりの高重量により、扱う方によっては『垂れる』と感じる方もいるかも。

力の伝え方が甘かったり飛びが暴れていたりすると、ターゲット前で落ち込み、思ったより下に刺さることがあります。

ストレートバレルに力を乗せて飛ばす技術がある程度成熟しているプレイヤーでなければ、扱いきるのは難しいでしょう。

コーティングの感触は人を選ぶかも

先に紹介した、スムーズな手離れを生むブラックコーティング。

指に全く貼り付かず、高い手離れ性能を生むコーティングですが、使う方によっては”サラッと感”が邪魔だと感じるかも。

ある程度指に吸い付く”しっとり”したバレルは、その絶妙な吸い付きがバレルに力を乗せる源泉となりますが、ミラクル5にはそれがありません。

手離れ・指離れ性能は高ければ良いというわけではなく、自身によって適度なものを選ぶべきです。

その点で、一風変わった感触を持つミラクル5は、”適度”の範囲から外れてしまう方もある程度いらっしゃるでしょう。

まとめ

スペック

形状	トルピード
重量	21.5g
メインカット	リングカット縦カット
重心	フロント
レングス(バレル長)	49.0mm
最大径	7.0mm
グリップエリア径	約6.7mm
チップ規格	2BA
メーカー	TARGET
プレイヤー	鈴木未来選手
販売価格(税込)	15,800円