【冨澤雅人選手モデル】TM-01レビュー
2023年現在、プロツアーJAPAN所属プレイヤーの冨澤雅人選手。
2022年に浅田選手を始めとした多くの強豪選手を破り、ベスト4入賞を果たしたステージ11が非常に印象的です。
高い実力も注目ですが、XやLINE、YouTubeなど、様々なSNSで意欲的にプロダーツプレイヤーとして発信されている選手です。(2023年現在YouTubeは更新停止中)
そんな冨沢選手のキャラメルクラッチ1stモデル・『TM-01』が発売されましたので、実投レビューして参ります。
52.0mmの長レングスが特徴的な一品。
冨沢選手を支えるこのバレルの実力を、忖度なくレビューしていきたいと思います。
TM-01 スペック
形状 | ストレート |
重量 | 19.0g |
メインカット | リングカット ステップカット 縦カット |
重心 | フロント |
レングス(バレル長) | 52.0mm |
最大径 | 6.6mm |
グリップエリア径 | 約6.3mm |
チップ規格 | 2BA |
メーカー | キャラメルクラッチ |
プレイヤー | 冨澤雅人選手 |
販売価格(税込) | 13,800円 |
重量
バレル単体重量は19.0g。
ちょっと重めでしっかり飛ばしやすいスペック。
カット
メインはリングカット+縦カット。
リングカットは掘りの深さが二段階のステップカットとなっています。
重心
重心はフロント。
レングス
全長52.0mmのロングレングス。
太さ・径
グリップエリアはテーパーを持たないストレート形状ですが、最大径部に比べグリップエリアがわずかに細めです。
TM-01の特徴と強み
しっかりかかるストレート
メインカットは直角の削り出しそのままの印象で、指への掛かりはそこそこです。
ストレート形状のバレルはマイルドな掛かりのものが多いので、強めの掛かりを持つストレートはそれだけで貴重です。
スムーズな手離れを阻害しないストレート形状と、強めの掛かりを両立したバレル。
強い掛かりながら、飛び出していくようなシャーク系ではなくリングカット構成なので、リリース時のコントロール性も高いです。
ストレート&前重心
近年のスティールダーツブームに押されてか、ストレート+前重心スペックのバレルは数年前に比べ非常に多く見られるようになりました。
そしてTM-01もその一つ。
52.0mmのストレートはスティールダーツを意識させるレングスですが、重心バランスもまたスティールに寄ったスペックです。
スティールダーツをよくプレイする方には、馴染みの良いスペックでしょう。
リリースを邪魔しないフロント
センターからフロントにかけては、近年のバレルにしては非常にシンプル。
グリップサポートの強いリングカットが配置してあったり、ゴテゴテのデザインカットが施されていることが非常に多いので、このスッキリとしたフロントは逆に新鮮です。
52.0mmのロングレングスということもありグリップ時は中指・薬指がとても干渉しやすいですが、変に力が乗ったりせず見た目通りスッキリとしたリリースができます。
中指もしっかり使ってグリップする、いわゆる”3点グリップ”のプレイヤーには頼りなく感じるかもしれませんが、親指・人差し指を主にしたグリップの方は手離れを邪魔しないのでクリアなリリース感が得られます。
グリップがズレず安定感抜群
メイングリップエリアには強めの縦カットが施されており、握った時のグリップ安定感を助けてくれます。
ロング形状のバレルは握った時に指の中で前方が垂れてしまいグリップが安定しにくいですが、TM-01は強めの縦カットがストッパーちなり、グリップが安定しやすいです。
そのため、安定感のあるリリースがしやすい印象を覚えました。
TM-01の気になる点
52.0mmは人を選ぶ
グリップで持て余しがち
やはり52.0mmというスペックは人を選びます。
どうしても手中に収めるようなグリップにならず、持て余しがちです。
40mmそこそこのものでは気にならなかったフロント部が、手へ意図しない干渉をしがちで、リリースが暴れる原因となります。
48mm程度のバレルを扱った経験のあるような方でなければ、いきなり52mmは難しいかもしれません。
“出し方”を間違えると…
ダーツは基本的には、長くなるほどリリースの難度が少しずつ上がっていきます。
長いものは、リリース時に力が変に加わると顕著に飛びが暴れます。
飛行姿勢が安定せず、ボードに刺さりづらかったり意図しない箇所へ刺さったりすることがありますので、長バレルは扱うためにある程度の練度を求められます。
重心が遠い
52.0mmかつ前重心ということで、メイングリップエリアから重心までの距離が他のバレルに比べて遠いのも特徴です。
このバランスが生む独特のフィーリングも、他の40mmそこそこのものとは少し異なります。
鳴れていなければ、力の乗せ方のコツを掴むまで少し時間がかかるかもしれません。
その意味で、少々クセのあるタイプです。
まとめ
スペック
形状 | ストレート |
重量 | 19.0g |
メインカット | リングカット 縦カット |
重心 | フロント |
レングス(バレル長) | 52.0mm |
最大径 | 6.6mm |
グリップエリア径 | 約6.3mm |
チップ規格 | 2BA |
メーカー | キャラメルクラッチ |
プレイヤー | 冨澤雅人選手 |
販売価格(税込) | 13,800円 |
特徴
TM-01の製品情報
- 冨澤雅人選手のキャラメルクラッチ 1stモデル
TM-01の強み
- ストレートバレルの中においてはしっかり指に掛かる強めのカット
- 飛び出しすぎないリングカットでコントロール性も良い
- 縦カットがグリップの安定性を強くサポート
- フロント部はスッキリ構成でリリースを邪魔しない
TM-01の弱点
- 52.0mmのロングスペックは扱いにくい人も
- 意図せず指に干渉し、リリースが乱れるかも
- リリースにコツが必要
最後に
冨澤雅人選手のTM-01を紹介してきました。
ロングスペックが人を選ぶタイプではありますが、個人的には扱いやすいバレルでした。
・指にしっかりついてきて、リリース時は粘りのある手残りでコントロールしやすい。
・縦カットの働きでグリップがしっかり安定する。
上記二点が、個人的にとても好ましいポイントでした。
しかしながら、決して万人向けではない本バレル。
最長クラスのスペックと、スティーラー向けの重心バランス等のため、合わない人はとても扱いづらいでしょう。
良くも悪くもクセのあるバレルですので、出来る限り購入前には試投をオススメしたいです。
ビッグネームを破り、より存在感を増してきた冨沢選手。
TM-01を操り、今後ますますの活躍が期待されますね。
皆さんも是非冨沢選手に注目頂き、そして機械を見つけてTM-01を手に取ってみてください。