【2023年版】PDC World Cup of Darts ってどんな大会?2023年代表選手も紹介【PDCワールドカップオブダーツ】
2010年よりPDCのビッグトーナメントのひとつに加わった『PDC World Cup of Darts』。
40の国の代表が一堂に会し、その年の最強のチームを決定するトーナメントです。
基本的にはダーツというスポーツは個人競技でありますが、この大会では各国の代表2名が国を背負いチームとして戦う、とても熱いトーナメントです。
私も大好きなトーナメントです!
でも、この『ワールドカップ』ってどんな形式の大会かご存知ですか?
他のビッグトーナメントで『ワールドチャンピオンシップ』や『ワールドグランプリ』、『ワールドマッチプレイ』など、似たような名前のトーナメントがたくさんあって分かりづらいですよね。
そこで本記事では、『PDC World Cup of Darts (ワールドカップ)』について、一体どんな内容のトーナメントなのか解説していきます!
動画でも解説しています!
2023年最新情報を動画でも解説しています。
是非ご覧ください!
ワールドカップは国別対抗トーナメント
『ワールドカップ』と聞くと、多くの人はサッカーやラグビー、テニスなどのメジャースポーツを連想する方が多いのではないでしょうか。
普段あまり関心のないスポーツでも、自国の代表が他の国々と競い合っている様子がテレビ中継されていたりすると、とても楽しく見入ってしまいますよね。
今回解説する『PDCワールドカップ』もそれらのメジャースポーツと同じイメージで間違いありません。すなわち、国内大会で選抜された日本代表が、他国の代表と国を背負って争う国対抗トーナメントです。
参加国数は40。各国2名の代表を選出し競われます。
歴史
PDCワールドカップの歴史はまだ浅いです。
始まりは2010年。以降2011年を除き毎年開催されています。
2022年現在までの優勝国は、オランダ・イギリスが各4回ずつ、スコットランドが2回、ウェールズが1回となっています。
開催場所と日程
開催場所
開催場所は年によって異なりますが、2010年以降これまではドイツで開催されることがほとんどでした。
開催日程 2023年は6/15~6/18(ドイツ時間)
開催時期は基本的に6月です。ただし、最近はコロナ禍の影響か開催時期が秋や初冬などまちまちでした。
日数はだいたい4日間連続で開催されます。
2023年からの試合形式変更点
2023年より、ワールドカップの開催形式が大きく刷新されました。主な変更点は以下の通りです。
- 参加チーム数の増加
- 賞金総額の増額
- 試合形式(フォーマット)の変更
参加チーム数の増加
例年の参加チーム(国)数は32でしたが、2023年は40カ国が参加します。
賞金総額の増額
2022年は賞金総額£350,000(約6,000万円)でしたが、2023年は£450,000(約7,600万円)と発表されています。
参加国数が増えているので総額の増額は理解できますが、それにしたって大盤振る舞いですね。夢があります。
試合形式(フォーマット)の変更
試合形式の変更が最も大きな変更点です。
ラウンドロビン制に変更
2022年までは、いきなり一発勝負のトーナメント形式でのスタートでしたが、2023年はラウンドロビン形式が採用されます。
3チームロビンが12個設けられ、各ロビンの最優チームが決勝トーナメントへと進出します。
これは日本のソフトダーツプロツアーと同じ進行ですので、イメージしやすいですね。
これまでのワールドカップは、16カ国は初戦敗退・即撤退というあまりにも厳しい環境での大会だったのですが、この変更により最低でも2試合が保証されることとなりました。
多くの選手が、よりビッグトーナメントでの経験を得られるように配慮されたものです。有難いですね。
シングルス戦の撤廃
2022年までは各国の代表二名によるシングルス戦が設けられていたのですが、2023年はダブルスでの試合のみとなりました。
よりチームとしての完成度の高さが問われますね。
試合フォーマット
2023年の試合フォーマットは以下の通りです。
ラウンドロビン | ベストオブ7legs(4leg先取で勝利) |
決勝トーナメント初戦 | ベストオブ15legs(8leg先取で勝利) |
準々決勝(ベスト8) | ベストオブ15legs(8leg先取で勝利) |
準決勝(ベスト4) | ベストオブ15legs(8leg先取で勝利) |
決勝 | ベストオブ19legs(10leg先取で勝利) |
ゲームは通常通り、OI/DOの501です。
賞金
2023年より賞金総額が£100,000(約1,700万円)増額し、計£450,000となりました。
振り分けは以下の通りです。
順位 | 賞金額(£ ポンド) | 円換算(約) |
---|---|---|
優勝 | £80,000 | ¥1,350万 |
準優勝 | £50,000 | ¥850万 |
ベスト4 | £30,000 | ¥500万 |
ベスト8 | £20,000 | ¥340万 |
ベスト16 | £9,000 | ¥150万 |
ラウンドロビン2位 | £5,000 | ¥85万 |
ラウンドロビン3位 | £4,000 | ¥67万 |
ラウンドロビン敗退でも賞金は得ることができます。
試合スケジュール
進行スケジュールは以下の通りです。
- 6/15 – ラウンドロビン初戦 ※19時~
- 6/16 – ラウンドロビン 第二・第三試合
- 6/17 – 決勝トーナメント初戦
- 6/18 – ベスト8から決勝戦
上記のスケジュールは、ドイツ現地時間です。
日本での開幕戦は6/16の2時頃となりますのでご注意ください。
日本とドイツの時差は約7時間で、日本の方が進んでいます
2023年 日本代表
2023年4月に開催された『PDCアジアツアー』にてランキング上位の成績を収めた2名の選手が、2023年のワールドカップ日本代表選手に選出されました。
松田純選手
一人目の代表は、チームダイナスティ『松田純選手』です。
松田選手は、2021年のワールドカップ代表選手です。もう一人の代表・馬場選手とともに強豪ドイツを追い詰めた試合は記憶に新しいです。
海外での経験を重ね、さらにレベルアップした松田選手。今年はどんな活躍を見せてくれるのか、とても楽しみです。
後藤 智弥選手
二人目の代表は、2023年4月よりチームトリニダードに加入した『後藤智弥』選手です。
後藤選手は、なんと2022年からの二年連続選出。
ソフト・ハード両シーンで破竹の勢いを見せている、若手陣の筆頭プレイヤーと言って良いでしょう。
海外での試合経験も豊富な後藤選手。昨年に引き続き、活躍を期待したいですね。
日本チームの戦績は?
では、これまでの日本チームの戦績を振り返ってみましょう。
2018年
代表選手:浅田斉吾選手 / 村松治樹選手
最終戦績:準々決勝 スコットランドに敗退
2018年はオーストリア・カナダチームに勝利し、3回戦(準々決勝)に駒を進めています。
3回戦ではピーター・ライト、ギャリー・アンダーソンを擁するスコットランドチームに2-0で敗退となりました。
2019年
代表選手:浅田斉吾選手 / 村松治樹選手
最終戦績:準決勝 スコットランドに敗退
2019年は日本にとっては史上最高の成績を残す結果となりました。
ジブラルタル・シンガポール・ニュージーランドと3カ国のチームに勝利し、なんと準決勝まで駒を進めることとなりました。
しかしまたしても2018年同様、ピーター・ライト、ギャリー・アンダーソンのスコットランドチームに2-0で敗退してしまいました。
しかしこの年の快挙により、世界に日本の存在感を示すことができたと思います。
2020年
代表選手:浅田斉吾選手 / 山田勇樹選手
最終戦績:ファーストラウンド スコットランドに敗退
2020年はコロナ禍のため、無観客・密室での開催という例年とは異なる形式での開催となりました。
結果は悔しくもファーストラウンドで三度スコットランドに敗退となりました。
しかしゲームカウント5-3と善戦した結果となり、選手両名も手応えは残せたのではないでしょうか。
なお、2020年のスコットランドチーム代表は前年までと違いジョン・ヘンダーソン / ロバート・ソーントン選手の二名でした。スコットランドチームの選手層の厚さが窺えますね。
2021年
代表選手:松田純選手 / 馬場善久選手
最終戦績:セカンドラウンド ドイツに敗退
2021年は、PDCの舞台は初となる二名のチームでした。
本来は柴田豊和選手が代表に選考されていましたが、急遽開催国であったドイツへの入国が不可能となり代理の馬場選手がドイツへ発ちました。
試合はファーストラウンドをロシアチームに快勝、2回戦で強敵ドイツチームにゲームカント2-1で惜敗となりました。
しかし代表両名ともPDC初出場とは思えない素晴らしい試合内容を見せ、大いに日本を沸かせてくれました。
2022年
代表選手:鈴木徹選手 / 後藤智弥選手
最終戦績:ファーストラウンド ベルギーに敗退
2022年は、海外での試合経験を持つ鈴木選手・後藤選手のペア。
対戦相手は、PDCでも指折りのスター選手、ディミトリ・バン・デン・バーグとキム・ハイブリクスのペアです。
後藤選手による、窮地からの96OUTなどの素晴らしいダーツもありましたが、残念ながら初戦敗退となりました。
ワールドカップを試聴するには?
PDCワールドカップを試聴する方法は、以下の3つの方法があります。
- DAZN
- PDC TV
- YouTube
残念ながら日本ではテレビ放映はされません
DAZN
ワールドカップを試聴するには、DAZNが最もオススメです。
2023年のワールドカップは、ドイツにて6/15(現地時間)から4日間開催されますが、日本時間では平日深夜2時頃開幕となります。会社員や学生の方々には少々厳しいスケジュール。
そこでDAZNなら、リアルタイム中継はもちろん、7日間は振り返って試合を試聴できるので自身の都合の良いタイミングで視聴することができます。
詳しくは以下に解説しています。
PDC TV
PDC TVは、最も安価にPDCトーナメントを試聴できます。
試聴できる日数により5つのプランが用意されています。
視聴可能日数 | 料金(£) | 料金(円換算) |
1day | £2.99 | 約500円 |
2day | £3.99 | 約700円 |
3day | £4.99 | 約850円 |
1ヶ月 | £9.99 | 約1,700円 |
1年間 | £59.99 | 約10,000円 |
年間プランが最も単価が安いですが、ワールドカップ日本戦を試聴したいだけであれば2day or 3dayが適しているでしょう。日本が勝ち進んだ場合は1dayライセンスを買い足しましょう。
ただしPDC TVは、リアルタイムでの視聴が前提です。DAZNのように振り返り配信はありません。(ハイライトはあり)
深夜の試聴が可能な方にはオススメです。
YouTube
ご存知YouTubeでは、PDC公式チャンネルが試合後日、ハイライト動画を公開してくれます。
ただし、リアルタイム観戦ができない点・一部ハイライトしか見れない点などから、臨場感には乏しいものとなります。
それでも、いつでもPDCの試合が無料で視聴できるのはありがたいですね。
2022年までの開催内容
ご紹介してきた通り2023年より試合形式等が大きく変更となりましたが、参考に2022年までの内容を以下に掲載します。
試合フォーマット(2022年まで)
以下の内容は、2022年までの試合形式内容となります。
2023年版の詳細が判明次第、更新いたします。
ファーストラウンド(ベスト32)
第1試合となるファーストラウンドは簡素なショートフォーマットで勝敗を決します。
- ベストオブ9leg ダブルス1試合のみ
- 5leg先取で勝利
セカンドラウンド(ベスト16) ~ 準決勝(ベスト4)
第2試合からベスト4までは同一フォーマットとなります。
- ベストオブ7leg シングルス2試合 試合ごとに選手は交代
勝利ごとに1ポイント - 2ポイント先取で勝利
- シングルスによる結果が1-1タイとなった場合、ベストオブ7leg ダブルス にて決着
決勝
決勝はさらにロングフォーマットとなります。
- 3ポイント先取で勝利
- ベストオブ7leg シングルス2試合 ダブルス1試合 計3試合行う
勝利ごとに1ポイント - 上記までに勝敗が決さない場合、シングルスの対戦相手を入れ替えてベストオブ7legを最大2試合行う
- いずれかのチームが3ポイント獲得時点で試合終了
最大試合数はシングルス4戦 ダブルス1戦 となる
賞金(2022年)
どのトーナメントでも目を見張る賞金額を誇るPDC。
ワールドカップももちろん莫大な賞金が出ます。
順位 | 賞金額(£ ポンド) | 円換算(約) |
---|---|---|
優勝 | £70,000 | ¥11,000,000 |
準優勝 | £40,000 | ¥6,300,000 |
ベスト4 | £24,000 | ¥3,800,000 |
ベスト8 | £16,000 | ¥2,500,000 |
ベスト16 | £8,000 | ¥1,300,000 |
ベスト32 | £4,000 | ¥650,000 |
※2022年の場合
今後の日本チームの活躍に期待
以上、PDCワールドカップの解説でした。
2020年頃より日本でFIDOダーツによるリーグやトーナメントが盛り上がりを見せてきたこともあり、日本チームの昨今の成績は目覚ましいものがあります。
2023年現在は選手の成熟も進み、世界でも十分戦えるレベルの選手が多く見られるようになってきました。
今年の日本代表は世界の舞台でどんな戦いを見せてくれるのか。
とても楽しみですね!